(きじし)
どのような仕事?
木材を選定し、木材を挽き、削り、材料を揃えて組み立てる。仏壇の基となる型造を担当する職人。仏壇作りの最初の工程であり、全体の美しさが左右される重要な工程。
檜(ひのき)・松・サワラ・ヒバ・ツガ・欅(けやき)・外国の木材などを使用し、形式や注文に応じて、様々な大きさにあわせて作り上げる。
木材伐採後、製材の時期(数年の場合もある)まで自然乾燥され、「製材」「乾燥」「木取」「切削」「研摩」「組付」「面取」の大まかな工程を経て仕上げられる。
各部、釘一本使用すること無く型造る「組木ほぞ組み」の手法を取り入れることにより、分解や組立が容易にできる工夫がされている。
木地師の仏壇作りにおいて、ほぼ設計図が存在せず、「杖(つえ)」又は「尺杖(しゃくづえ)」とよばれる定規(一本の棒)を制作時毎に作り、木地造りをする。
経験と勘によって仕上げていく様はまさに職人の技。
現在では、コンピュータを使い設計図を作成する仏壇屋もあるが、大半は伝統的な技術、手仕事によっておこなわれている。
原料となる木材の堅さ・木目・色などによって異なる性質を見極めることや、各宗派によって形も異なる仏壇作りは、技術・知識共にかなりの経験を要する。
根気強さや、何より物づくりが好きである事、先人の育んできた伝承の技・心を守り、未来へと伝えていく気持ちも職人としての大切な心得といえる。
出典:youtube 鹿児島県川辺仏壇協同組合 木地(鹿児島県川辺仏壇協同組合)
必要な資格や免許
資格や免許は特に無し。
関連する資格
伝統工芸士(でんとうこうげいし)
経済産業大臣指定の伝統的工芸品、工芸材料・工芸用具の製造に従事する技術者を対象に「伝統工芸士認定試験」を実施。
昭和49年(1974)に誕生した制度で、伝産法規定に基づく国家資格。
受験資格は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の製造に今現在も直接従事し、試験実施年度の4月1日時点で、12年以上の実務経験を有する人を対象にしている。実務経験年数には、専門養成機関の修得期間も含まれる。
原則産地内に居住している者であるが、各産地組合において独自の内部規定を設けている場合がある。又、産地組合の中に設置されている委員会を通じて受験申請を行う。
木地師(仏壇)になるには?
木の種類によって異なる性質や、それぞれの木に合った乾燥、加工方法等を見極める力が仕事の根本。そのため、木について詳しく知る必要がある。
木工芸専攻の高等学校、大学、専門学校、職業訓練施設などで、基本的な知識や技術を学び、仏壇仏具製造会社への就職などがある。
宗派によってこうでなければいけないという決まりはないが、それぞれの宗派によって、内部の形に違いがある。
ご本尊を安置する須弥壇(しゅみだん)上の宮殿(くうでん)の形が、それぞれの本山の形を模してつくってあることや、金仏壇を使うことで有名な浄土真宗では、本願寺派(お西)、大谷派(お東)、高田派など、いくつもの派にわかれ、仏壇の内部の形に異なりがあるなど、宗派によるちがいも知る必要がある。
学べる学校
準備中
仏壇/仏具に関わる職種
仏師/仏像彫刻師
天井師
荘厳師/宮殿師
彫刻師
塗師
呂色師/蝋色師
箔押師/箔置き師
錺師/錺金具師/彫金師
彩色師
蒔絵師
表具師
組立師/仕組師