(しょうごんし・しょうぐんし/くうでんし)
※荘厳(しょうごん)とは、仏語で仏像や仏堂を美しくおごそかに飾ること。また、その物。「お飾り」ともいう。宗派により異なる。 智慧(ちえ)・福徳(ふくとく)・相好(そうごう)で仏などの身を飾る(包む)ことも意味する。
※宮殿(くうでん)とは、仏教の礼拝対象である仏像、祖師像などを収める厨子(ずし)の一種をいう。厨子との区別は必ずしも明確ではないが、技法から構造、形式など、実際の社寺建築に準じ製作されたものを「宮殿形厨子」又は「宮殿」と称することが多い。「空殿」とも称されている場合もあるが当て字。
名古屋地域では、宮殿師を荘厳師ともいう。
どのような仕事?
仏壇本体内部に、ご本尊様を安置する内陣、寺院を模した屋根などで構成され「宮殿(くうでん)・差升(さします)・虹梁(こうりょう)」等を作る職人。
宗派、造り、寸法別によって作り上げる。宗派によってある程度の決まったパターンがあるが、絶対にこうでなくてはならないという厳密な決まりはない。
主な素材として、桧、紅松、姫子松、杉、ヒバ、ホオノ木、クサマキ、イチョウなど、厳選された木材を使用。
産地や職人によって使用する材質は異なる。木地と同様に十分に乾燥された材木を使用。
とても細かな細工を組み合わせ、ひとつの荘厳・宮殿を仕上げていく。
当然のごとく「ほぞ組み」手法が取り入れられ、工程としては、木取り、削り、彫り、組み立て。
次の工程は漆を塗る作業。塗師が漆を塗るミリ単位の厚みのことなども宮殿師は考えなければならない。
職人どおしの信頼関係も大切。気持ちよく次の工程の人が仕事ができるように努める、熟練した技が必要。
出典:youtube 鹿児島県川辺仏壇協同組合 宮殿(鹿児島県川辺仏壇協同組合)
必要な資格や免許
資格や免許は特に無し。
関連する資格
伝統工芸士(でんとうこうげいし)
経済産業大臣指定の伝統的工芸品、工芸材料・工芸用具の製造に従事する技術者を対象に「伝統工芸士認定試験」を実施。
昭和49年(1974)に誕生した制度で、伝産法規定に基づく国家資格。
受験資格は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の製造に今現在も直接従事し、試験実施年度の4月1日時点で、12年以上の実務経験を有する人を対象にしている。実務経験年数には、専門養成機関の修得期間も含まれる。
原則産地内に居住している者であるが、各産地組合において独自の内部規定を設けている場合がある。又、産地組合の中に設置されている委員会を通じて受験申請を行う。
荘厳師/宮殿師になるには?
木の種類によって異なる性質や、それぞれの木に合った乾燥、加工方法等を見極める力が仕事の根本。そのため、木について詳しく知る必要がある。
木工芸専攻の高等学校、大学、専門学校、職業訓練施設などで、基本的な知識や技術を学び、仏壇仏具製造会社への就職などがある。
学べる学校
準備中
仏壇/仏具に関わる職種
仏師/仏像彫刻師
木地師
天井師
彫刻師
塗師
呂色師/蝋色師
箔押師/箔置き師
錺師/錺金具師/彫金師
彩色師
蒔絵師
表具師
組立師/仕組