(かざりし/かざりかなぐし/ちょうきんし)
どのような仕事?
社寺建築、神輿、仏壇、和箪笥などに使われる装飾用の金具全般を「錺金具」といい、銅その他の地金に鏨(たがね)を駆使し細かい模様などを手彫して、補強・装飾金具を作る仕事。
伝統工法では、鏨(たがね)を使い、丈夫かつ加工しやすい銅板や真鍮(しんちゅう)板などの金属を加工する手打ち技法がある。
主な素材としては、銅版や真鍮板であるが、純金や純銀などを用いることもある。
模様以外には、一粒ずつナナコを打ち、ヤスリやキサゲなどを使って加工する。
木鎚や金鎚で曲げたりして形を整え、仕上げとして、表面に金や銀メッキ・漆などで着色する。
金具の製作工程は、製作対象物により異なる。
出典:youtube 鹿児島県川辺仏壇協同組合 金具(鹿児島県川辺仏壇協同組合)
必要な資格や免許
資格や免許は特に無し。
関連する資格
伝統工芸士(でんとうこうげいし)
経済産業大臣指定の伝統的工芸品、工芸材料・工芸用具の製造に従事する技術者を対象に「伝統工芸士認定試験」を実施。
昭和49年(1974)に誕生した制度で、伝産法規定に基づく国家資格。
受験資格は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の製造に今現在も直接従事し、試験実施年度の4月1日時点で、12年以上の実務経験を有する人を対象にしている。実務経験年数には、専門養成機関の修得期間も含まれる。
原則産地内に居住している者であるが、各産地組合において独自の内部規定を設けている場合がある。又、産地組合の中に設置されている委員会を通じて受験申請を行う。
貴金属装身具製作技能士
(ききんぞくそうしんぐせいさくぎのうし)
国家資格である技能検定制度の一種。詳しくは下記関連リンクを参考。
錺師/錺金具師/彫金師になるには?
社寺建築、仏壇仏具、工芸などの装飾に使う金具を製作する錺金具製作会社などが多い京都や、仏壇仏具の各産地、技術保持者の元への弟子入りなどがある。
2014年11月彦根新聞では「錺金具師・宮殿師の後継不足深刻、伝統的工芸品の存続危機」という記事があり、錺金具師は3名でいずれも50歳以上、約20年ほど新しい職人が育っていないのだという。
他産地でも同様の危機があるのは否めない。仏壇職人には30歳代からでも十分になれるので、やりたいと思う人は是非来てほしいとも書かれている。
芸術系・美術系の専門学校や美大の彫金専攻コースで知識や技術を学んだ後、伝統工芸としての彫金をつくる職人のもとへ弟子入り、工房への就職なども考えられる。
学べる学校
準備中
仏壇/仏具に関わる職種
仏師/仏像彫刻師
木地師
天井師
荘厳師/宮殿師
彫刻師
塗師
呂色師/蝋色師
箔押師/箔置き師
彩色師
蒔絵師
表具師
組立師/仕組師