青森県
津軽塗(つがるぬり)
日本の最北端の漆器で、津軽漆器ともよばれる。
木地には青森特産のヒバを使用。
様々な技法を駆使し約五十工程余りを二か月程要してつくられることから、*①堅牢で劣化に強い特徴をもつ。
代表的な技法として「唐塗」「七々子塗」「紋紗塗」「錦塗」などがある。
※①堅牢(けんろう)…物がしっかりとしていて、壊れにくくできている。
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岩手県
秀衡塗(ひでひらぬり)
加飾は「秀衡椀」を手本にしている。
金箔で描かれる雲の形をした「源氏雲」、菱形を組み合わせた「有職菱文様(ゆうそくひしもんよう)」が特徴。
黒・朱・金を基調にした三色の漆絵や金箔のデザインが魅力。
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浄法寺塗(じょうぼうじぬり)
国産漆の産地として有名な二戸市浄法寺町、盛岡市、八幡平市、岩手郡滝沢村などが主な生産地。
単色無地の本朱・黒・溜色で、耐久性に優れ、素朴で光沢を抑えた仕上がりが特徴。
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安比塗(あっぴぬり)
木地は国内産の、ミズメザクラ・トチ・ケヤキなどを中心に狂い歪みが出にくいものを使用。
下地から上塗りまで漆だけを数十回塗り重ねる「漆下地」を施しているのが特徴。
安比塗漆器工房では、自社で精製した国産漆を使用。職人の育成にも力を入れている。
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宮城県
鳴子漆器(なるこしっき)
最大の特徴は、塗立技術にある。
透明な漆を使い木地の木目を生かし見せる「木地呂塗」、漆を丹念に何度もふき染み込ませ、表面に漆の色だけを残して仕上げる「ふき漆仕上げ」、独特な墨流し技法の「竜文塗」などがある。
中塗り後に蒔絵加飾を施したりもする。丈夫で使いやすい。
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玉虫塗(たまむしぬり)
華やかな色調・独特の光沢が特徴的な仙台市で生産。
1932年に国策として、輸出できる商品を作るために開発された新技法。
1939年に玉虫塗の特許実施権を東北工芸製作所が得ている。現代のライフスタイルに合った様々な商品が開発されている。
宮城県の伝統的工芸品(1985年指定)
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秋田県
能代春慶(のしろしゅんけい)
能代市で生産されていた春慶塗漆器。日本三大春慶塗のひとつ(岐阜県の飛騨春慶・茨城県の粟野春慶とともに数えられる)。
淡黄色・木地を生かし木目を美しく仕上げる特徴をもつ。
平成22年4月に伝承者が途絶える。平成26年1月13日、技法再現・後継者育成、将来的な産地化などを目指し「能代春慶再現活動ワークショップ」開催。
現在も能代春慶を再現するための試みが行われている。
川連漆器(かわつらしっき)
木地を丈夫にする下地作りに重点をおくことで、*①堅牢な漆器に仕上がる。価格も手頃でいて実用性に優れている。仕上げ塗りに「*②花塗り」技法を用いるのも特徴のひとつ。
※①堅牢(けんろう)…物がしっかりとしていて、壊れにくくできている。
※②花塗り(はなぬり)…乾燥後に研磨せず、塗上げたまま乾燥させることでなめらかな表面を出す。塗りムラなく刷け目がないように均等に塗る技法。
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山形県
山形漆器(やまがたしっき)
約300年以上前から漆器がつくられ、立て塗り(花塗り)を主に発展。
手彫りの紅花模様が描かれ、漆独特の色つや・堅牢さが特徴。
出典:youtube Creative Yamagata 【山形の伝統工芸】漆器(しっき)
真室川漆器(まむろがわしっき)
真室川の町内には「漆坊」という地名が残っていることからも、古くは漆植栽の歴史があり、天然漆の自生地で、土壌も漆の植栽に適している。
現在、自生している天然漆の種を採取し、県の森林研究センターの協力のもと、漆樹を増やしていく活動もおこなわれている。
気兼ねなく日常使いができるよう加飾はせず、漆の持つ質感を生かす溜(飴色に近い色)と朱を主体とした重厚な単色の塗りが特徴。
布を漆で器に貼ることで、長年にわたり丈夫さと美しさを保つ漆器も生み出されている。
真室川漆器 職人紹介
佐藤学
磯草塗(いそくさぬり)
新潟県で考案された磯草塗が伝えられ伝承されている。
海藻を散らしたような模様が名前の由来とされる。
竹塗漆器(たけぬりしっき)/竹塗(たけぬり)
鶴岡市を中心に生産される、漆を塗り重ね竹の風情を表現する漆器。
福島県
会津塗(あいづぬり)
会津地方で生産される漆器の総称。多彩な加飾が特徴。
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東北6県の工芸を紹介するサイト
工芸品の特徴や作業工程、産地PR、最近の取り組み、課題などの情報が満載。
運営元:東北経済産業局ウェブサイト