(つまみざいくし)
どのような仕事?
江戸時代中期頃から伝わる伝統工芸のひとつ「つまみ細工」は、薄絹(羽二重)を正方形に切り、これをつまみ、折りたたみ、組み合わせることで草花などを表現する繊細な手芸技法で、文様を作り上げていく。
和装の際には髪飾りとして取り入れられ、東京都指定の伝統工芸として「江戸つまみ簪(かんざし)」がある。つまみ簪は東京が主要産地。明治末期には、つまみ細工の絵画化が試みられ、のちに「つまみ画」となった。
基本的な技法として、角が鋭角の「剣つまみ」丸い「丸つまみ」の2種技法で成り立つ。(花の構造が複雑なものには、特殊な技法を使うこともある) 柄に合わせ、色を組み合わせることにより、多彩な世界観を表現。最後にのりで貼り合わせる。ピンセットを使う細かな作業なので、手先の器用さが求められる仕事。
様々な色を組み合わせ形づくる「つまみ細工」は、日本独特の季節感、美的意識がつまった作品であるといえる。近年では海外からの注目も高まり「KANZASHI」の名で周知されている。
つまみ細工は簪の他にも、ピアス・ブローチ・ストラップ・バックチャーム・ヘアゴム・小物入れの装飾など、和装だけにとどまらず、様々な場面で取り入れられている。
必要な資格や免許
資格や免許は特に無し。
関連する資格
伝統工芸士(でんとうこうげいし)
経済産業大臣指定の伝統的工芸品、工芸材料・工芸用具の製造に従事する技術者を対象に「伝統工芸士認定試験」を実施。
昭和49年(1974)に誕生した制度で、伝産法規定に基づく国家資格。
受験資格は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の製造に今現在も直接従事し、試験実施年度の4月1日時点で、12年以上の実務経験を有する人を対象にしている。実務経験年数には、専門養成機関の修得期間も含まれる。
原則産地内に居住している者であるが、各産地組合において独自の内部規定を設けている場合がある。又、産地組合の中に設置されている委員会を通じて受験申請を行う。
つまみ細工認定講師
(つまみざいくにんていこうし)
一般社団法人日本伝統工芸つまみ細工協会の名のもと、講師として活動できる認定制度。
詳しくは下記関連リンクを参考。
つまみ細工師になるには?
明確にどういった道があるかは情報が少ない。以下、一例として。
つまみ細工師のもとへの弟子入りなどで修業をつみ独立を目指すなどの道が考えられる。
個展や展示会、体験教室などで弟子入りの話をもちかけてみるのも一つの手だが、弟子入りとなるとやはり第一印象が重要。しっかりと自分の気持ちを整理し、伝えることが大切。
服飾・アパレルデザインなどを学べる学校を卒業した後、つまみ細工の世界へ進んだ職人もいる。
職人紹介
桜居せいこ
つまみ細工/東京都
学べる学校「つまみ細工」
準備中
その他繊維製品にたずさわる職種
組紐職人
刺繍職人
和裁士