新潟県
小国和紙(おぐにわし)
長岡市小国地域で生産される雪を製造工程内で利用した珍しい和紙。
農作業ができない冬の副業として発展。
出典:youtube nagaokacity 長岡市ものづくり動画「小国和紙」
門出和紙(かどいでわし)
柏崎市高柳町門出地区で生産される手漉き和紙。
原料は楮(こうぞ)、門出紙・越後門出和紙ともいう。
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小出和紙(こいでわし)
400年程前、安土桃山時代・天正18年(1590)にはすでに生産されていた記録がある。
東蒲原郡阿賀町上川地区で生産される手漉き和紙。原料は楮(こうぞ)。
小出紙ともいう。
大沢和紙(おおさわわし)
魚沼市で生産される手漉き和紙。
現在、大沢和紙を生産しているのは遠藤工房のみ。
伊沢和紙(いさわわし)
江戸時代、長野県の「内山紙」の技術が伝えられたとされる。
原料は楮(こうぞ)、繊維が長く丈夫な仕上がりになる。
伊沢紙ともいう。
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富山県
越中和紙(えっちゅうわし)
八尾和紙・五箇山和紙・蛭谷和紙の3つを総称したものを「越中和紙」という。
原料は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)など。
出典:youtube PrefToyama 「ものづくり県とやま」伝統的工芸品×越中和紙(※音声なし)
八尾和紙(やつおわし)
八尾地方で生産される越中和紙のひとつ。
出典:youtube loculturetoyama 越中富山の八尾和紙 紙すきから乾燥までの製造模様
五箇山和紙(ごかやまわし)
江戸時代初期、加賀藩に献上していたという記録がある。
自家栽培する五箇山楮を原料とし、化学的薬品などは使用していない。
強靭な仕上がり、繊維が柔らかなため紙もしなやかになり温かみもある。
蛭谷和紙(びるだんわし)
朝日町蛭谷地区で生産。
自然素材の楮・トロロアオイを使用する。
初めのうちは茶色であるが、時を経て白くなる。
石川県
能登仁行和紙(のとにぎょうわし)
輪島市三井町仁行地区で昭和24年(1949)頃から生産。
和紙職人 遠見周作 氏が創始。原料は楮(こうぞ)だけでなく、竹、笹(ささ)、杉など様々な植物繊維を利用。
出典:youtube notowajima 能登仁行和紙
加賀二俣和紙(かがふたまたわし)
金沢市二俣町で生産される手漉き和紙。
美術工芸紙、加賀奉書などの製品の他、全国90%のシェアを誇る金沢金箔の箔打ち紙も生産。
その他にも、しおりやハガキなど様々な製品がある。
加賀雁皮紙(かががんぴし)
天明3年(1783年)、県内産の雁皮を使用して加賀平野を中心に漉かれ始めた。
清流の冷たく澄んだ水の中で塵取り・手漉き・板張りによる乾燥の行程を経て、最高級の雁皮紙に仕上げる。
福井県
越前和紙(えちぜんわし)
1500年の歴史を持つ越前市で生産される手漉き和紙。
原料は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)など。
独特の模様技法、柔らかな風合い、強靭さ等の特徴をもつ。
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若狭和紙(わかさわし)
約1200年以上の歴史があるとされる。
江戸時代、小浜藩主 酒井忠勝(1634~1656年頃)に、楮(こうぞ)・三椏(みつまた)の栽培を奨励したことによって製造が盛んになった。
若狭の地の綺麗な水で漉かれる和紙は、良質で丈夫な仕上がりとなる。
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山梨県
西嶋和紙(にしじまわし)
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市川和紙(いちかわわし)
平安初期・延暦23年(804年)平塩の岡にあった天台宗平塩山「白雲寺」の文書の記録に、「平塩に九戸、弓削に七戸の紙漉あり」と記されている。
武田氏・徳川氏の御用紙として用いたれ、和紙を漉く人達を「肌吉衆」と呼び、緒役が免除されていた。
機械紙漉き技術を確立。障子紙全国シェア40%を誇る。
長野県
内山紙(うちやまがみ)
江戸時代初期、美濃国で信濃国高井郡内山村の職人「萩原喜右ヱ門」が製法を学び、漉いたのが起源とされる。
飯山市・野沢温泉村・栄村などで楮(こうぞ)を原料として生産。
雪に楮を晒すことで楮の皮を白く漂泊する「凍皮」「雪晒し」といった独特の技術があり、丈夫で通気性がよく保温力などにも優れている。
1976年に国の伝統的工芸品に指定される。「うちやまし」とも言う。
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信州松崎和紙(しんしゅうまつざきわし)
長久3年(1042年)、国宝仁科神明宮のお札紙として製造したのが始まりとされている。
その後は、冬季期間の副業として農家などに紙漉き技術が伝承・発達。
原料は楮(こうぞ)、ハガキや便箋などの他、日用品、インテリア用品など様々な製品が生産されている。
ひさかた和紙
下久堅はかつて紙漉きを主要産業とし、「全村紙漉き成村」と言われていた。
明治初期、農家の貴重な収入源として紙漉きが盛んであったが、洋紙普及により衰退。
現在、「ひさかた和紙保存会」が保存活動をしている。
和紙の材料である楮(こうぞ)、トロロアオイなどの栽培も行っている。
田立和紙(ただちわし)
享保6年(1721)の「尾州御順見衆様御尋并御挨拶留書」に田立紙と記されていることから、古くから漉かれていたとされる。
大正時代、百戸程が生産をおこなっていたが、昭和末に一度生産が途絶えてしまう。
その後、保存会が立ち上げられ「和紙の家」をつくり技術を伝承するとともに、販売にも活路を見出そうと活動がされている。
立岩和紙(たていわわし)
起源はさだかではないが、およそ300年前、農家の農閑期の副業として行われていたとされる。
昭和52年に途絶えるも、59年「信州和紙の里」が建設され技術を継承し、様々な和紙製品にも挑戦を続けている。
岐阜県
美濃和紙(みのわし)
1300年以上の歴史を誇り、越前和紙・土佐和紙と共に「日本三大和紙」と称されるひとつ。
薄くて丈夫、*緻密(ちみつ)で繊細な技術が特徴。
記録紙や障子紙など以外にも多くの製品がある。日本の代表的な和紙。
※緻密(ちみつ)…紙・布地などのきめが細かいこと。
山中和紙(さんちゅうわし)
飛騨市河合町で楮(こうぞ)を原料として生産。
起源は鎌倉時代とされ、飛騨紙の産地の中でも特に山奥で生産されていたことから「山中」と言われる。
出典:youtube ChannelGoovie 飛騨市 「いなか工芸館」 ~山中和紙~
静岡県
駿河柚野紙(するがゆのがみ)
富士宮市上柚野で、楮(こうぞ)・三椏(みつまた)などを原料に生産。
1970年代、和紙職人 内藤恒雄 氏が創始。
柚野紙ともよばれる。
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修善寺紙(しゅぜんじがみ)
570年以上前から修善寺の神谷地区で生産。徳川幕府の御用紙としても使われていた。
伊豆市修善寺で生産される和紙。淡紅色に横筋がある紙。
愛知県
小原和紙(おばらわし)
豊田市で楮(こうぞ)などを原料に生産される和紙。
小原地区は、コウゾの木育成に適しており、明応5年(室町時代末期)から冬季仕事に紙漉きが行われていた。
昭和初期頃から実用品としての和紙は衰退していくが、美術作品とする「小原工芸和紙」が生まれる。
三重県
深野和紙(ふかのわし)
深野紙(ふかのがみ)
慶長年間(安土桃山時代)、美濃地方から紙漉き職人を招き製法が伝わり、農閑期の副業として和紙作りがされていた。原料は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)など。
昭和40年代に製造が途絶えるが、その後、保存会の結成により技術が伝承される。
伊勢和紙(いせわし)
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