(ちょうこくし)
どのような仕事?
各宗派により、決められた図面・図案に合わせ、動物や花などを数十種類の小刀を使い、細部まで丁寧に彫っていく職人。仏壇の様々な箇所を装飾していくのが彫刻師の仕事。
彫刻は、仏壇そのものの表情といえる。経験、センス、勘などがうき彫りになることからも、長い修業を要するとされる。
使用する木材として、松、紅松、姫子松、桧、杉などで制作。
主な工程としては、①寸法取り②図案書き③木彫り。
主な技法は、一枚の板から様々な図柄を彫りぬき仕上げる「丸彫」、図柄の各部個々に細かな彫刻を仕上げた後、組み上げていく「付彫」、板面に切削溝だけで絵柄を刻みつける「筋彫」、表板・裏板とに分けて彫こんでいく「重ね合わせ彫り」など。
各部毎に様々な技法が使い分けられる。
産地によって技法のちがいも多少ある。
出典:youtube 鹿児島県川辺仏壇協同組合 彫刻(鹿児島県川辺仏壇協同組合)
必要な資格や免許
資格や免許は特に無し。
関連する資格
伝統工芸士(でんとうこうげいし)
経済産業大臣指定の伝統的工芸品、工芸材料・工芸用具の製造に従事する技術者を対象に「伝統工芸士認定試験」を実施。
昭和49年(1974)に誕生した制度で、伝産法規定に基づく国家資格。
受験資格は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の製造に今現在も直接従事し、試験実施年度の4月1日時点で、12年以上の実務経験を有する人を対象にしている。実務経験年数には、専門養成機関の修得期間も含まれる。
原則産地内に居住している者であるが、各産地組合において独自の内部規定を設けている場合がある。又、産地組合の中に設置されている委員会を通じて受験申請を行う。
彫刻師(仏壇)になるには?
木工についての知識、技術の習得を目指すために、高等学校や大学、専門学校、職業訓練施設で学ぶことが大切。木の種類によって異なる性質や、それぞれの木に合った乾燥、加工方法等を見極める力が仕事の根本。そのため、木について詳しく知る必要がある。
富山県にある「井波木彫刻工芸高等職業訓練校」は、日本で唯一の木彫刻だけの職業訓練校。入校資格は、中卒15歳以上25歳までの男女となっている。県外からの受け入れも可能。
東京の中目黒にある「関 侊雲 仏像彫刻・木彫刻学院」では、授業として、お釈迦様をはじめとする様々な仏像や「仏教」に関することを、学科として学んでいくことができる。宗派によって彫りあげていく違いもあることから仏教などの知識も持ち合わせていると教養が深まる。
こういった学校、職業訓練校で学んだのち、仏壇製造会社や、仏壇彫刻師のもとへ弟子入りという道などがある。学び場でのオープンキャンパスや、体験を通じて確認してみることも大切。
学べる学校
準備中
仏壇/仏具に関わる職種
仏師/仏像彫刻師
木地師
天井師
荘厳師/宮殿師
塗師
呂色師/蝋色師
箔押師/箔置き師
錺師/錺金具師/彫金師
彩色師
蒔絵師
表具師
組立師/仕組